包丁のあれこれ
包丁の贈り物
「刃物は縁を切る」といわれる事があり、贈り物や結婚式の贈答に敬遠されがちですが、易学によると刃物に凶相はありません。
事実、道路の開通式などのテープカットに使うハサミや、船の進水式などの斧(おの)や、結婚式のウェディングケーキの入刀に使うナイフなどは、いずれも門出を祝福する場で使用されています。
当社でも、昔から贈答用に開運厄除包丁の栞と共に包丁セットを用意し、販売しております。
※当社のほとんどの包丁に 「名入れ加工」 が出来ます。 お問合せはお気軽にコチラからお願いします。
包丁の寿命
『この包丁はどこまで鋼が入っていますか。どこまで焼きが入っていますか?』と質問されることがあります。
洋包丁の場合、上手に使用して頂けば、柄が邪魔になって研げなくなるまで使えると考えて下さい。上の質問の答えを捜すなら『 全部です。』という事になります。よく古くなった包丁を見ますと、刃身はまだ使えても柄の部分が駄目になっている包丁を見かけます。
洋包丁の場合、柄の付け替えが困難ですので、包丁を求める際には柄にも心配りが必要です。長持ちの秘訣は使用後きれいに水洗いを行い、柄の汚れや水分も拭き取るよう心掛ける事です。
洋包丁と違い和包丁の場合は、鉄(地金)に鋼を鍛接した鋼製の包丁が多いです。この場合は鋼の部分にしか焼入れが出来ない為、研いで使える限度があります。また、すべて鋼で作られた包丁でも、すべてに焼入れを行なわない場合が多いようです。
又、和包丁の場合、柄がくさったり割れたりし易く、そうした場合には、取り替え用の柄がありますので、専門店にて柄の交換を依頼して下さい。柄の付け替えをしてくれます。
包丁の語源
中国の古書” 荘子 “(そうじ)の中で、料理の名人として丁子(ていし)の名が登場します。
料理場のことを庖厨(ほうちゅう)と言いますが、丁子を、『庖厨の丁子さん』略して庖丁子(ほうていし)と呼び、更には庖丁(ほうてい)と呼んだそうです。この名前が包丁の語源とされています。
また、漢語では、「庖」は台所を意味し、「丁」は仕事をする人を意味することから、「庖丁」は調理人を指す言葉でもあります。
庖丁(=料理人)が調理に使う刃物を、庖丁刀と言うようになりましたが、その後、刃物そのものを庖丁と略して呼ぶようになったようです。料理人が使用した道具には色々ありますが、調理に使われる刃物を、そのまま庖丁と呼んだと言うことは、いかに包丁が重要であったかが分かります。
※現在では、「庖」が当用漢字外となり同音の「包」で代用されたことから、一般に「庖丁」の漢字は使われなくなりました。